デザインのある光景Number: 14


Subject:

Kokura Kumiko

Text: Yoshiko Taniguchi

Photo: Kyoko Omori

Mother Comet No.26 | 2018.May

幾何学模様が緻密に配置され、圧倒的な存在感で見る者を魅了する「組子」。くぎを使わず、厚さ数ミリの木片に溝や穴、ホゾ加工を施し、規則正しく組み付けていく、建具技術の最高峰だ。その起源は飛鳥時代とも言われ、室町時代には障子の桟などに組子が施されるようになり発展。江戸時代には職人達が腕を競うように「麻の葉」「桜亀甲」などの模様を考案。現在その数は200種類以上におよぶ。職人達の情熱によって受け継がれてきた装飾技法「組子」は、磨き抜かれた高度な技と日本人ならではの美意識が息づく、伝統工芸だ。

写真は高さ2m、幅3.8mの「組子入り間仕切り戸」。ヒノキやケヤキ、スギ、ヒバなど、7種類の木材の色や性質を生かしながら、土台となる18,000マスの正三角形に、15種類の模様で「花火」を表現している。図柄の考案から完成までに10か月を費やしており、全国建具展示会で「県議会議長賞」を受賞した力作だ。

作者は創業50年を数える村本建具製作所の3代目、村本裕作さん(42)。家具や建具のメッカである福岡県大川市での修業時代に組子に魅せられ、独学で技術を習得。作品を「小倉組子」と名付け制作に勤しんでいる。「和室離れで建具の需要が少なくなる中、人と違うことをして差別化したいと思ったんです」。

組子は100分の1mmの誤差も許されない緻密さゆえ、作業には集中力と根気を要する。村本さんは日中の仕事を終えたあと、深夜に腕を磨き、納得のいく作品ができるまでに4、5年かかったと話す。組子は建具職人として1人前になって、ようやく挑戦できる世界なのだ。

失敗と改善を繰り返し、より精度の高い作品にこだわる村本さんを駆り立てるのは、組子という伝統工芸を次世代につなぎたいという情熱。「大川市でも組子ができる職人は少なく、北九州では自分だけ。なんとかこの素晴らしい技術を次世代に残したいんです」。

最近はモダンなデザインが和室以外の空間にも合うと、海外での評価も高まっており、国内でも高級列車や旅館の壁面装飾などに使われ、注目を集めている。「いずれ公共の場などで、大勢の人に小倉組子を見てもらうことが目標。欲を言えば、幼い我が子が自分の背中を見て、同じ道を歩んでくれたら嬉しいですね」。

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