デザインのある光景Number: 3


Subject:

Planetarium

Text: Yoshiko Taniguchi

Photo: Kyoko Omori

Mother Comet No.15 | 2017.June

「カールツァイス」という言葉を聞いて、心躍ったあなたは、かなりの写真好きだと推察する。

1846年、ドイツで誕生したカールツァイス社。写真レンズの設計において、初めて光学技術を用いて理論化し、開発・発展に尽力。レンズ史にその名を刻む光学メーカーであり、カメラ愛好家にとっては憧れの存在。そんなカールツァイス社製のプラネタリウム投影機が福岡県宗像市の「宗像ユリックス」にある。

実はプラネタリウムの生みの親でもあるカールツァイス社。国内で同社の投影機を導入している施設は5カ所あり、宗像ユリックスは6年前に導入。九州では唯一の存在だ。

ほの暗いドームの中央で私たちを迎えてくれたのは「SKYMASTERZKP4」。思った以上にコンパクトで、シンプルかつ洗練されたデザインが好印象。学芸員の角田佳昭さんによると「特徴は肉眼で見える6等星までの星にこだわっていること。無駄なく光を伝えるため、1つの星につき1本の光ファイバーで投影しているので、中には約7000本もの光ファイバーが埋め込まれています」。両端にある球体には専用レンズ「ステラゴン」が16個ずつ組み込まれており、小さな星をよりシャープに表現できるようになったという。

それにしても、プラネタリウムの技術進歩は目覚ましい。宇宙映像をリアルに表現できるのはもちろん、迫力ある映像をハイビジョンの約4倍の解像度を誇るプロジェクターで、ドーム全体に映し出す。国内には訳1億4000万個もの星を投影する施設もあるそうだが、カールツァイスが描く光景は「地球から肉眼で見える星空」。住んでいる地域によっては、溢れんばかりの町の光で、星が見えにくくなっているのが現実だが、ここにくれば、本来なら人間の目で見えるリアルな星空を、いつでも存分に眺めることができるのだ。

なお「宗像ユリックス」では学芸員による生解説付きで「おとな向け」「こども向け」「リラクセーション」という3つのプログラムを実施中。とくに「リラクセーション」は美しい音楽と星空が一緒に楽しめるというもので、癒やされたいと願う大人にはピッタリの内容だ。次の休日は、星降る特等席で贅沢な時間はいかが。

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