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STORY
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「国際線再参入へ」
たくさんの思いが満ちたWebサイト。

「国際線再参入へ」たくさんの思いが満ちたWebサイト。

E
営業本部 マーケティング部
顧客マーケティング課
2015年入社

Webマーケティングを担当。専門はSNS。FacebookとInstagramの企業アカウントは社内各部門を横断したプロジェクトチームで運営されており、そのとりまとめを一手に請け負う。一眼レフを片手に自ら取材に飛び回ることも。「部門によって物事の見方が異なるので毎回新鮮です。SNSの強みはHPや実際の接客では体験できないフレンドリーさ。スターフライヤーの個性を出しながら、ファンを増やしていきたいです」。

「スターフライヤーが国際線再参入へ」そんな見出しがメディアを飾ったのは2017年の秋のことでした。発表から1年が過ぎた2018年10月、スターフライヤーは宣言どおり台湾桃園国際空港への乗り入れを開始。情報発信と予約受付の一端を担ったのが、国際線のWebサイトです。その立ち上げまでには一体どんな出来事があったのか。主に翻訳を担当したEに振り返ってもらいました。

悩みのタネは、「表記揺れ」。

スターフライヤーは過去に一度、国際線から撤退しています。私が入社したのは2015年ですから、そのとき国際線はすでに過去の出来事になっていました。そこに巻き起こった国際線再参入のお話。気づけば「私がやります」と手を挙げていた…忘れられない思い出です。当時の自社ホームページには国内線のサイトしかなく、国際線のWebサイトは完全新規。運賃や搭乗手続きに関わるお知らせなど、間違いは許されませんが、新規制作のため、どうしても修正や加筆が多くなりました。社内の各部門はもちろんのこと、国際線への再参入はWebサイト関連だけでも7~8社が関わっていた一大プロジェクトです。初めは各調整、管理業務がうまくできなかったことを今でもよく覚えています。台北は中国語、繁体字なんですよね。だから台北の協力会社さんに翻訳を外注していたんですけど、当時一番の悩みのタネとなったのがその「表記揺れ」。たとえば「予約」という日本語を英訳する場合、bookingだったりreservationだったりbook flightだったり、選択肢はひとつじゃないですよね。こういった表記揺れは中国語でも結構あって、ある日、協力会社さんから「予約という意味の単語だけでも3個ぐらいある」と指摘されたときはかなりの衝撃でした。

創意工夫を凝らす。

他部門で中国語が堪能な社員がいると聞いて、相談に行ってみました。シチュエーションに合わせた単語のふりわけを、日本語ネイティブの観点から見てもらおう、と。他には、以前に翻訳したことがある単語を何回も翻訳していると、費用がかさみ、表記も揺れていく、そんな効率の悪さにも気がつきました。改善のため、翻訳済みの文章や単語をExcelに落として纏めて編集して…。辞書に載っている単語の訳を使用する。載っていない単語は訳を決めて追記する。日々の積み重ねによって完成したオリジナルの辞書は、現在では4カ国語を網羅するまでになりました。このWebサイトの制作は国際線就航が決まった時点からスタートしていて、丸1年ぐらいの期間をかけて、たくさんの人と思いに支えられながら進んでいきました。表記揺れが発覚した際も、社内外で中国語が堪能な方、台北の代理店、原稿を書いたライターさん…あらゆる方面の方々に「予約という意味は、どれが当てはまりますか?」と聞いて回りましたし、本当に「駆けずり回って」という表現がふさわしかったと思います。機を逃してはいけない!みたいなぴりぴりした雰囲気はありましたけど、社員の思いはただ一つ、「国際線への再参入を成功させる」。大きな目標を見据えて、とても前向きでした。

文化を見つめる。共通点を探す。
見えてきたのは、モーニング文化。

国際線就航1周年のタイミングでは、記念企画としてキャンペーンサイトの制作にも参加させてもらいました。スターフライヤーの国際線は名古屋と台北も結んでいます。そこで、双方の共通点を取り上げてみると面白いんじゃないかと、社内外でのディスカッションを重ねたところ、出てきたのが「モーニング文化」。名古屋って朝ごはんを喫茶店で食べている方が多くて、喫茶店ではコーヒーをひとつ頼むと小倉トーストとかたくさんついてくるイメージがありませんか?台北も同じで、朝ごはんを外で食べる方が多いんですよね。人口が260万人を超える大都市なんですけど、朝6時ぐらいからお店はやっていて、そこでごはんを食べて出社される方が多い。ここに共通点を感じて、モーニング文化という切り口で特集しようと。ただの観光特集ならたくさんありますから、スターフライヤーとしてはその地域の在住者目線の企画をつくろうと、名古屋では在住しているライター・カメラマンと取材に赴きましたし、台湾もそうです。地元に根づいたものを紹介することで「おもしろいな・行ってみよう」と思って頂けるような「文化的交遊録」って感じですね。

多様性を認めることが大事。

私、高校生の時にスターフライヤーの新卒説明会に行ったんですよ。質問コーナーの時に、スターフライヤーで働くためには何を勉強したらいいか質問してみたんです。頂いたのは「好きなことを学んで個性を伸ばしてください」という回答でした。黒い機体や様々なイベント…もともと個性が光る会社だなぁとは思っていましたが、私の個性も良しとしてくれるのか!とすごく驚きました。そこで大学では、元々好きだったフランス語系の学部に進んだ私は、次第に興味の対象が言語からフランス文化に移っていくんです。フランスのみなさんって、伝統をすごく大切にされるんですよね。日本も少しそういう部分はありますが、フランスのみなさんは自国の伝統を外に向かってアピールすることに積極的。ニュースを見れば、アフリカの話題がよく出てきます。日本ではお隣の韓国とかアメリカの話題が大半。見る目線というか、見る場所も違うんだな、と思いました。日本人同士でも言えることですよ。会社に入れば、そこにはいろんな人がいます。考え方も違う。育った環境も違う。大事にしているものもそれぞれで、仲間だったり売上だったり…。そういう多様性を認めるのって、仕事を進める上で自分のためにも周りのためにもすごく大事なことだなって思えるようになりました。

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