PROJECT STORYプロジェクトストーリー

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「山口宇部空港 新規就航までの軌跡」
「山口宇部空港 新規就航までの軌跡」
星出 拓郎
経営企画本部 経営戦略部
2009年入社

羽田にてグランドスタッフを経験した後、2013年9月、北九州本社の経営戦略部へ異動。異動後に、ダイヤ(注1)作りの勉強を始める。「ダイヤ作りはとてもマニアックなので、周りにはなかなか理解してもらえないのですが、ダイヤの一本一本、ひとつひとつの発着時間に、思いやストーリーが込められているのです。だからこそ、可愛らしくもある。時刻表はずっと眺めていられますね。」山口県出身ということもあり、山口宇部空港の新規就航は、特別な思いがあった。

2014年10月、スターフライヤーは新たな空港「山口宇部空港」に新規就航を果たした。新規就航のプロジェクトは、その約半年前にスタート。就航するまでの半年の間、社内の旗振り役、そして国土交通省航空局、他航空会社との長きに渡る交渉、さらには新しいダイヤ(注1)を作ることにも奮闘した星出。
スターフライヤーの航空機が新空港に初めて降り立つまでの半年間の軌跡を、語ってもらいました。
何が何でも、
黒字へ転換させたい。
2013年度、スターフライヤーは、LCCの台頭による競争の激化、さらには急速な円安進行による燃油費増大ということも影響して、大幅な赤字に転落したのです。「山口宇部空港就航」は、そこからの立て直しを図るための一大プロジェクトでした。就航の約半年前からプロジェクトは走り始め、私は主に、新規ダイヤの作成と、航空局(注2)とのやりとりを担当。新規就航は、整備規程や体制づくりなど、航空局から様々な認可を得なければいけません。それが、なかなかの時間と労力がかかる。それこそ、靴の底がすり減るくらい、何度も航空局へ足を運び、認可が下りなければ、それをまた社内にフィードバックする、その繰り返し。航空局へ提出に向かうたびに、社内の気持ちは上昇し、戻しを持ち帰るたびに、気持ちが下降する。そういう状況での社内に対する旗振り役という存在でもありました。一時期は、本当にこのままでは就航できないのではないか、という状況にも陥りましたが、何が何でも黒字へ転換させたい、そして何なによりも、新しい路線開設を持ち望んでいる山口県のお客様をがっかりさせたくない、その気持ちを社内に伝え、同じ気持ちで社内が一致団結し、無事、山口宇部の新規就航を実現することができました。
暇さえあれば、
ダイヤ表を眺めて思案する日々。
航空局とのやりとりと同時に私が兼務したのは、山口宇部就航の際の新しいダイヤ作りです。ダイヤはとても専門的な分野なので、ピンとこないかもしれませんが、実はとても根気のいる仕事。しかも、このダイヤ作りを一人で担当していました。一本一本の路線の発着時間、機材繰りの調整などを行なうのですが、発着枠というのは空港ごとに限られていて、5分動かすのも容易ではなく、ルールも非常に複雑。自社が持っているスロット(注3)をどのように使用・調整すればよいかを考え、他の航空会社ともスロットの交換等を交渉したりしながら作成していくのです。さらに、整備士やパイロットなどの運航スタッフからも様々な要望があるので、そこも同時に考えながら調整し作成していかなければいけない。航空局に向かう飛行機の中でも、休憩中でさえも、暇を見つけては、ダイヤ表を眺めて思案する、そんな毎日でした。私はダイヤを作る際、必ず自分の中でコンセプトを決めています。この時は「山口宇部出発便に初の20時台を作る」というのがコンセプト。それまで山口宇部の最終便は19時台だったのですが、それが1時間遅くなることで、観光やビジネスでの滞在時間も延びる。就航の時、ニュースの一覧に「山口宇部出発便に初の20時台」の見出しが並んだ時は、大変嬉しかったですね。
山口の地に、黒い飛行機が初めて降り立った時、
スターフライヤーの再出発が始まった。
2013年9月に東京から北九州の本社に異動してきた時、正直本社の雰囲気は最悪な状況でした。でも、そこで自分も同じような雰囲気で仕事をしていたら何も始まらない。何も変わらない。だから、絶対に諦めない、絶対になんとかなる、何の根拠もないけれど、そういう気持ちで仕事をしていました。それから約2年で見事黒字へ転換。その途中にあった、山口宇部空港の新規就航は、確かに、スターフライヤー再出発のための大きなエンジンになれたのだと思っています。2014年の10月26日、山口宇部空港の滑走路に、黒い飛行機が初めて降り立った時は本当に感慨深かったです。「私たちの翼をお選びいただき、ありがとうございます」と書いた横断幕のメッセージを、降り立った飛行機、そしてデッキにいらっしゃった大勢の地元の方々に向かって広げた時、たくさんの拍手が聞こえてきた。本当に、本当に、頑張ってきてよかったなと思えた瞬間でした。
やりがいと責任ある仕事を、
のびのびとやれる風土。
新しい路線を作り、飛行機を飛ばす。よく考えたらスゴイことだなと思います。一本の路線を引くのに、たくさんの部署の人が動く。そして、最終的にはたくさんのお客様が動くわけです。改めて、やりがいと責任のある仕事だなと感じます。でも、そのやりがいと責任ある仕事を、スターフライヤーでは本当にのびのびとやれる。自分が一生懸命に考えたこと、思ったこと、決めたことを実際に実行し、実現できる風土がここにはあるんです。無論、すべてのことは仲間がいてこそ実現する。最近もひとつ、念願を実現することができました。これまで羽田での搭乗や到着は、バスでの移動が多かったのですが、社内外関係者のご協力もあり2016年10月30日より北九州線はすべてターミナルビルと飛行機を直接結ぶ「ボーディングブリッジ」へと変更することが出来ました。これからもどんどん、スターフライヤーはより良くなっていきます。大手航空会社に並び追い越すような航空会社にしていくこと。それが私の夢であり、ミッションだと思っています。
(注1)ダイヤ・・運航スケジュール
(注2)航空局・・国土交通省航空局
(注3)スロット・・発着時間

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